弊社ではだいたい月1回ペースで現場見学会を開催しています。
このところ来場者も減っており、集客できなくなってきました。
いろいろ工夫はしているつもりですが、何をどうしたらよいのか模索中です。
何かアドバイスをいただければ幸いです。
(工務店・専務・静岡)
現場見学会でお悩みの工務店さんは多いですね。
私どもにもよく質問をいただきます。
来場者が減っているとはいえ、月1回開催できるのであれば、とても良いと思います。
その機会を有効に使うためにどうするか、考えていきましょう。
そもそも現場見学会とは?
迷ったときは、基本に戻ることが大切です。
まずは、「そもそも現場見学会とは何か?」を確認しておきましょう。
現場見学会とは「現在建築中の建物、または、まもなく完成する建物を会場として、お客さまに内覧していただくことにより、お客さまと工務店さんが出会う、接点づくりの場」です。
建築中の建物を使う場合は、「構造見学会(または構造現場見学会)」と呼んでいます。
また、完成引渡し直前の建物を使う場合を「完成見学会(または完成現場見学会)」と呼んでいます。
「オープンハウス」と呼んでいるところもあります。これはどちらかといえば分譲住宅の雰囲気を感じますね。
今回は、主に完成見学会について取り上げていきます。
構造見学会については、第16回の記事で取り上げていますので参考にしてください。
構造見学会・完成見学会、いずれも施主さまの了解をいただいて開催します。
工務店さんにとって現場見学会は、お客さまとの接点づくりに最も有効な手段です。
ホームページや雑誌などで自社を知ってもらえていたとしても、実際に会わなければ何も始まらないからです。
この「接点」がない限り、契約にたどり着くこともありません。
したがって、現場見学会はしっかりとスケジュールを組み、時間をかけて入念に準備すること。
これが鉄則です。
「実施すること」が目的になっていませんか?
現場見学会で、最終的に何を目指すのかを考えられていますか?
というのも、「実施すること」が目的になってしまっている工務店さんも多いからです。
現場見学会でよくあるパターン
日程は1か月ほど前には目途が立ちます。
「来月の第○週の土日」というケースが多いですね。
2週間くらい前になってようやく、「なんとか見学会ができそうだ」となります。
まだ少々のんびり。
チラシやホームページはそれなりに準備が進みます。
見学会前日の金曜日。
建物は完成したものの外構は手つかず。それでも急いで準備をします。
当日の朝もバタバタ、なんとか準備も間に合い、パラパラとお客さまがやってきます。
こうして2日間、普段慣れない接客をし、新規のお客さまも何組か来場。
アンケートもいただけました。
無事終了。「よかったよかった」。
これはかなり準備不足な例です。現場管理、工程管理にも問題点が見られます。
それでも、契約がとれる場合もあります。
しかし、決定的に「お客さまを大切にする」という視点が欠けているのではないでしょうか。
そういった雰囲気は、なんとなく伝わってしまいます。
結果、じわじわとお客さまが離れていく要因にもなるのです。
月1回の現場見学会は貴重なものです。
無駄にしてしまわないよう、何を目指すのか明確にしておきましょう。
第76回に続きます。
「うまくいく完成現場見学会」記事一覧はこちらです。
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