第85回記事の続きです。
[6]自社紹介の方法
自社紹介資料(動画)を用意する
来られたお客さまに、スタッフが毎回、自社の説明をするのはなかなか大変です。
人手が足りない時間帯には、新規のお客さまに対応するのが現場監督だったり、事務スタッフだったりする場合もあります。
普段は接客をしないスタッフでも、対応できるような準備をしておきたいものです。
そこで、パワーポイント等で自社紹介資料(動画)を作成します。
これを見学会の会場で流し、お客さまに見ていただくようにしましょう。
作り方は、第20回の記事で取り上げていますので参考にしてください。
お客さまにお渡しする資料(紙ベース)をつくる
自社のことを自分で語りすぎると、売り込んでいる感じが出てしまう。
これはチラシ集客の記事(第81回)でも述べたとおりです。
一般的に、人は「世の中に認知されている媒体」を信用する傾向にあります。
特に「国や都道府県の資料」「テレビのニュース」「○○新聞の記事」など、公共の機関や大手メディアからの発信物は、おおむね信用されます。
そこで、市販されている雑誌や新聞などを「家づくりについての資料」として使います。
自社のパンフレットも大切ですが、世の中に広まっているものも一緒に提供することで、「お客さまにとって公平な情報を出す会社」だという印象になります。
<住宅雑誌の特集記事を使う>
「月刊ハウジング」や「住まいの設計」など、住宅雑誌の特集記事をコピーして、参考資料とします。
例としては、「家づくりのよくある失敗」「間取りのアイデア」「家にかかるお金の話」「住宅ローンを安くする方法」などです。
雑誌の中から、自社のお客さまに参考になりそうなテーマを選んでください。
何か月かのサイクルで、同じような特集が組まれる場合がありますので、随時新しいものをチェックすることをおすすめします。
また、内容は必ず読んでおくようにしましょう。
■ 資料の作り方(雑誌を使う場合)
お客さまにお渡しするものですから、ゆがんだり影が残ったりしないよう、丁寧にコピーをとります。
そして、コピーの空白部分に出典を記載します。手書きでかまいません。
(例)「月刊ハウジング、2019年7月号より」
それを必要な部数、コピーします。
その上で、特に参考になりそうな部分には、マーカーや赤線を引いておきます。
マーカーを引いてからコピーするのではなく、コピーしたもの1枚1枚にマーカーを引くのがポイントです。
ひと手間加えることで、「あなたのために用意しました」という感じが出て、気の利いた印象になります。
<新聞記事を使う>
新聞記事で、自社のお客さまに参考になりそうなものをコピーして、参考資料とします。
例えば、住宅のローン金利の変更や、着工戸数の情報などの時事ネタです。
また、住まいやインテリアに関する記事・コラムなどでも良いと思います。
■ 資料の作り方(新聞を使う場合)
新聞の場合は、記事を切り抜きます。
それを、A4かA3の用紙(はみ出ないサイズ)に、貼り付けます。
ポイントは、日付が入るなら、日付を含めて切り抜きすることです。
日付が入らない記事の場合は、貼り付けた用紙の空白部分に出典を記載します。手書きでもかまいません。
(例)「日本経済新聞 朝刊、2019年○月○日」
こうしてでき上がった原稿を、必要な部数だけコピーしておきます。
~自社が掲載されている雑誌・新聞も同様に~
自社が取り上げられている雑誌や新聞記事があれば、同様に資料として作っておくと、お客さまにお渡しできます。
これらは自分でアピールしているわけではなく、第三者が語っており客観的なものとなりますので、説得力を持ちます。
そして「雑誌や新聞にも載っている会社なんだ」と、お客さまにとって安心材料にもなるのでおすすめです。
上記の資料は、あくまでもお客さまに手渡しするものとして、使用してください。
最近は新聞・雑誌ともに著作権については非常に厳しくなっていますので、自社ホームページなどには勝手に載せないよう気をつけましょう。
第87回に続きます。
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