そこでホームページ制作を依頼している業者さんに色々提案してもらっていますが、コストをかけた割には効果がでません。
このまま続けるのか、別の業者さんに頼むのがよいのか悩んでいます。
どう思われますか?
(52歳・工務店・年商3億円・大阪)
インターネット集客ですね。
ホームページは、作ったらすぐに効果が出るような性質のものではなく、少し時間がかかります。
また、思っていたものとは違う結果になる場合もあります。
焦らず様子を見ながら、少しずつ改善していきましょう。
とりあえず連絡先を確認する
まずは、ものすごく基本的なことからです。
御社のホームページの連絡先(住所、電話番号、メールアドレスなど)は正確に掲載されているでしょうか?
見落としがちですが重要なポイントです。チェックしてみてください。
正しい連絡先を掲載していますか?
私どもでも工務店さんのホームページは時々拝見しているのですが、連絡先が間違っているのでは? と感じるページをしばしば見かけます。
具体的には以下のようなものです。
■ 住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスが間違っている
→ 明らかに漢字が間違っている、番号のケタ数が多い、綴りが違う、など
■ ホームページのヘッダー(一番上の部分)や、フッター(一番下の部分)に書かれている連絡先と、会社案内ページの連絡先が一致していない
→ 住所を移転したときなどに、直すのを忘れがちです
違う箇所があれば、早急に修正しましょう。
連絡先が違っていたらお客さまは来ない
連絡先が間違っていると、信頼度は下がります。
そして当然ですが、電話番号やメールアドレスが違えば、お客さまからの問い合わせは来ません。
これは私も何度かやってしまったことがあります。
気づいたときは本当にショックでした。
制作会社に依頼して仕上がったら、まずはご自分でしっかりチェックすることをおすすめします。
全ての文章の誤字脱字をチェックするのは大変ですが、連絡先だけならそこまで手間はかからないと思います。
さらにヒットさせるため、表記を統一する
連絡先が正確なことはもちろんですが、さらに表記を統一しておくことが重要です。
表記の統一とは「会社名、住所、電話番号などが、どこでも同じ表記になっている状態」をいいます。
違う表記のものがネットの中で混在していると、危険なホームページと認識され、検索の順位が下がってしまうことがあります。
例えば、次のようなケースです。
例2. (株)カイシャ、045(888)0000、神奈川県横浜市港北区新横浜8丁目8番8号
例1.と例2.は、同じ意味ですが表記が違っています。
各種ポータルサイトなどに登録するときなど、その時々で違う表記で入力した場合に、こういった状態になりがちです。
社内で決めて表記の統一を
■ 株式会社か、(株)か
■ 数字は全角か半角か、カッコ:()かハイフン:ー か
■ 住所は○丁目△番地と表記するかどうか
自社ではどうするかを決めて、統一しておきましょう。
ちなみに弊社では全て例1. の形式にしています。
なお、これは印刷媒体においても同様です。
雑誌広告や会社パンフレット・名刺なども、表記を統一しておくことをおすすめします。
自社連絡先のチェックポイント
では、連絡先のポイントを詳しく見ていきます。
パソコンとスマホ、両方でチェックすることが大切です。
住所のチェックポイント
都道府県名が書かれていることが重要です。
そして、番地まで正確に記載されているかどうかチェックします。
地元でやっているのだから、都道府県は書かなくても「○○市」で分かるだろう、と思われるかもしれません。
しかし、ホームページの特性を考えると、不利な場合があります。
例えば、県名を省略して「横浜市…」からしか書かれていないページがあるとします。
これは、お客さまが「神奈川 工務店」で検索した場合にヒットしない可能性が考えられます。自らチャンスを逃してしまっているということです。
~お客さまが来訪しやすい表現をしておく~
本社とショールームが別など、複数の拠点がある場合には、お客さまが分かりやすいよう「ショールームにお越しください」などと記載しておくと親切です。
Google マップと連動している場合は、場所がちゃんと表示されるかも確認します。
電話番号・FAX番号のチェックポイント
番号が正確に記載されているかどうか確認します。
~実際に自分でかけてみる~
スマホでは、ホームページ画面の電話番号を押すとそのまま電話がかけられる仕様になっているものもあります。
ご自分のスマホからかけてみて、自社の電話が鳴るかどうか確かめてみましょう。
メールアドレス・問い合わせフォームのチェックポイント
ホームページには、基本的に問い合わせフォームが設置されていると思います。
そのため、メールアドレスを載せていないケースもあります。
しかし、問い合わせフォームがうまく動かなかったり、送信エラーになる場合も考えられます。
念のため、メールアドレスも掲載しておくほうが良いでしょう。
~実際に自分で入力・送信してみる~
問い合わせフォームは、ご自分で入力し、送信してみてください。
そして、自社にメールが届くかどうかを確認します。
自動返信を設定している場合は、自分に届くメール(つまり御社のお客さまに届けられるメールですね)に不備がないかどうかも確認しましょう。
特にソフトのアップデートがあった場合などに、エラーが起こりやすいものです。
月に1度などと決めて、定期的にテストすることをおすすめします。
メールアドレスも、同様にテスト送信してみます。
これらも、パソコンとスマホ、両方で試してみるようにしましょう。
社名・ブランドネームのチェックポイント
自社ブランドの名前で、ホームページを立ち上げている場合がありますね。
その場合、会社案内ページの社名欄にも、ブランドネームだけを載せているケースがあります。これはあまり好ましくありません。
会社案内ページには、ブランドネームだけでなく、社名(商号)を正確に記載しておきましょう。
「株式会社○○」「有限会社□□」など、会社の正式名称が分かるようにしておくことが大切です。
■ ブランドネームだけだと何がよくないのか
例えば「△△ホーム」というブランドを打ち出しており、お客さまが検索したとします。
すると出てくるのは、「△△ホーム」と記載のあるページだけです。
お客さまは、なんだか情報が少ない、どこの会社がやっているのかも分からない、大丈夫なのか、と不安になります。
これが「△△ホーム」「株式会社○○」と併記されているとヒットする情報は増えます。
工務店の団体やネットワーク、住宅保証などに入っている場合、正式な社名で登録していますね。
そういったページも社名で検索すれば出てくるためです。
お客さまが安心できるように、正確な情報が伝わるよう工夫していきましょう。
自社の連絡先のポイントはここまでです。
第90回に続きます。
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