第92回記事の続きです。
ここからは、ホームページ・ブログを作る際に押さえておきたいことを見ていきます。
ネット検索で順位を上げるには?
自社のホームページやブログは、できるだけ検索上位にあげていきたいものです。
なぜなら、人は上位にあがっているページから順に見ていく傾向にあるからです。
順位が下がれば下がるほど、見てもらえる率は低くなってしまいます。
では、検索上位を目指すために、何をすればいいのか。
これに関しては、明確に言えることがあります。
「Google(グーグル)に好かれるホームページ・ブログを作る」
この1点です。
これは、ネット検索の仕組みと情勢がどうなっているのか、に関係しています。
ネット検索の仕組み
パソコンやスマホで、「Google検索」や「Yahoo検索」をする方は多いと思います。
このGoogleやYahooのような、ネット検索をするためのシステムを「検索エンジン」といいます。
御社のページは最初にロボットが見に来る
検索エンジンでは、ネット上に公開されているホームページなどの膨大なデータを、日々チェックしています。
実際に動いているのは、検索エンジン内の「クローラー」というロボットです。
このロボットは、ネット上のホームページやブログなどを見て回り、データを集めます。
そして、何が書かれているページなのかを分析し、仕分けをして登録しています。
(専門用語では「クローラーがインデックスする」といいます)
ロボットが回って来て分析・登録してもらうことで、御社のホームページやブログの存在が、ネット上で認識されます。
これでようやく、検索結果に表示される準備が整ったことになります。
その人に合った検索結果を表示する
誰かがネット検索をすると、検索エンジンは、登録された情報の中から「その人に役立つだろうと推定するデータ」を拾い出します。
そして、「こんなものがありますよ」と検索結果を表示する、という仕組みです。
現在では、その人の居場所・言語・使っているのはスマホかパソコンか、といった状況まで考慮して結果を表示しています。
例えば、「注文住宅 工務店」で検索したとします。
この場合、神奈川県横浜市で表示される結果と、大阪府大阪市で表示される結果は全く違うものになるわけです。
なぜGoogleに好かれる必要があるのか
検索エンジンは、GoogleやYahooの他にも、いくつか種類があります。
しかし、国内での実際の利用率は、GoogleとYahooを合わせると9割以上なのです(2019年現在)。
御社のホームページやブログを見に来る人のうち、9割以上がGoogleかYahooで見ているということです。
実はYahooとGoogleは同じもの
しかも、2010年12月から、YahooはGoogleの検索システムを利用しています。
Yahooの中身がGoogleになった、と言うと分かりやすいでしょうか。
そのため、現在はYahooとGoogleで検索結果の違いはほとんどありません。
これは実質、「Googleがネット検索を仕切っている」と言えます。
Googleのロボットに認識されることが大事
先ほどご説明したとおり、御社のホームページやブログが検索結果に表示されるためには、「ロボットに分析・登録してもらう」ことが必要です。
Googleがネット検索を仕切っている限り、「Googleのロボット」に来てもらわなければなりません。
いくら素晴らしいホームページを公開していても、「Googleのロボット」に認識されていなければ、御社のページは「ネット上に存在しない」扱いになってしまいます。
ですから、ホームページやブログをヒットさせるためには、まずはGoogleに合わせることが必須です。
つまり「Googleに好かれるページを作る」ことが最重要となります。
(次回詳しく取り上げます)
SEO対策とは?
「SEO(エスイーオー)」という言葉はよく聞きますね。
これは「Search Engine Optimization」の略で、直訳すると「検索エンジン最適化」という意味です。
GoogleやYahooなどの検索エンジンに対して、自社のホームページやブログを「最適な状態」に近づけていくことを指します。
「最適な状態」とは、検索結果で自社のページが上位に表示されたり、たくさんヒットする状態です。
つまり、先ほどの「Googleに好かれるページを作る」=「SEO対策」と考えてよいと思います。
検索順位はどう決められているのか
では、肝心の検索順位がどのように決められているのかが気になりますね。
これは、Googleの中でルールがあります。
Googleは、検索された単語に対して、どのページを上位に並べるかという計算をして、順位を決めています。
その計算方法、順位の決め方のルールを「アルゴリズム」といいます。
このルールは、少なくとも200以上あると言われています。
例えば、ホームページやブログ内容の質、文章や画像の量、リンクの数、サイトの更新頻度、ページの表示速度や読みやすさ、などなど、様々な要素が加味されています。
Googleのルールが分かれば、それに見合った対策をして検索上位になれるはずです。
しかし、このルールの詳細は公表されていません。
「完璧なSEO対策」はない
そのうえ、Googleのルールはしょっちゅう更新・変更(アップデート)されており、時々とても大きな変更もあります。
ルールが変わると、順位の決め方も変わり、当然、検索結果も変わってきます。
今まで上位にあがっていたものが、急に下がる事態も起こるのです。
ですから、「完璧なSEO対策」というものは存在しません。
自社ホームページやブログは時々見直し、修正することがとても大切になってきます。
Googleにおける主なルール変更
今までに行われた、Googleのルールの大きな更新・変更(アップデート)を簡単に挙げておきます。
ホームページがヒットしなくなった場合は、ここに原因があるかもしれません。
(2011年2月~)
■ 他のサイトのコピーや、情報量の少ないサイトは順位を下げる
■ 調査結果や研究結果など、オリジナル性のあるサイトは順位を上げる
→ とにかくページ数を増やすという手法(1ページ1語で作った用語集など)で中身が薄いものは評価が下がります。
(2012年4月~)
■ 検索上位にあげるための過剰な操作(キーワードの詰め込み、不自然なリンクの貼りすぎなど)をしているサイトは順位を下げる
→ キーワードの入れすぎで不自然な文章になっているサイト、関連のないリンクが多すぎるサイトなども評価が下がります。
(2015年4月~)
■ スマホ対応になっていないサイトは順位を下げる
→ 2人に1人がスマホ所有している時代になり、「スマホで見やすいサイト」が重視されるようになりました。
(2018年3月~)
■ パソコン用のサイトではなく、スマホ用のサイトで評価し、順位を決める
→ サイト内の全ページがスマホ対応になっていれば、特に問題ないようです。
以降の大きな変更は、2018年の4月・8月、2019年は3月・6月・9月に行われています。
なぜルールは頻繁に変更されているのか
Googleは常に「ユーザー(閲覧者)が最適な検索結果を得られること」を目指しています。
ユーザーが快適に検索を行えるように、日々改良を重ねているのです。
混乱させるためにわざと変更されているわけではありません。
ホームページやブログをより上位にあげるポイント
「そんなにルールが変更されるのであれば、SEO対策は意味がないのでは?」と思いたくなりますね。
しかし、ルールが変更されても、順位を大幅に落とさないためのポイントはあります。
それは、基本的に「ユーザー(閲覧者)にとって有益な情報を掲載すること」です。
工務店さんの場合は、
「自社で家を建ててくれるお客さまにとって、有益な情報を掲載すること」になります。
「お客さまが知りたいこと」を載せる
Googleは、とにかく「ユーザー目線」で役立つことを目指しています。
ユーザーに役立つ情報であれば、多少ルールから外れていても、上位にあがることはあります。Googleの考え方に沿っているからです。
ですから、工務店さんとしては、「自社が伝えたいことを掲載する」のではなく、「お客さまが知りたい(と思われる)こと」を掲載するように心掛けましょう。
すると自然に、表現や内容が「お客さまに伝わるもの」へと変化していきます。
その結果、「自社に共感してくれるお客さま」との出会いも増えていくはずです。
第94回に続きます。
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