幸い相手は軽症。問題は彼が無免許運転であったことです。
違反点数の積み重ねで、2年前に免許取り消しにも関わらず運転していたようです。
営業マンとしては優秀なので何とか会社に残したいのですが…。
どう対処するのがベストでしょうか。
(工務店・業歴15年・埼玉)
社員が問題を起こした後の対応は難しいものです。
周りのみんなは、社長の対応をじっと見ています。
「周りのみんな」とは、従業員はもちろん、取引先の方々や業者さんです。
場合によっては、お客さまや同業他社などもありえます。
ですから、後々のためにもしっかりとした対応が望まれます。
問題が起こったときの対処方法
では、対処の方法を順序立てておきましょう。
1.問題の対応だけに集中する
まず最初に、その事実を知った時点で、社長は他の全ての業務を一旦ペンディング(保留)にします。
この問題の対応に集中するためです。
2.状況確認と相手方への謝罪
今回のケースは事故なので、ケガ人の有無と、そのケガの状況を確認。
相手にケガをさせた場合は、すぐに本人と一緒に相手方に訪問し、陳謝します。
3.必要ならば事情聴取に付き添い
一方、警察の事情聴取は本人に行かせますが、必要に応じて社長も同席するほうが良いでしょう。
小規模工務店の場合、社長が安全管理責任者と思われるからです。
4.全てが明らかになってから処遇を決定
事故の状況や事実関係がはっきりした時点で、社長がその社員の処遇を決めます。
問題の社員の処遇はどうすればよいのか
一般的に、これは即刻クビとなるケースです。
とはいえ、過失の状況や大きさにもよるため、社会保険労務士さんや弁護士さんとも相談したうえで処分を決めてください。
ただ、退職は絶対条件です。
ここで社長が、優秀な営業マンだから退職させず、減給程度の軽い処分に決めたとします。
その場合、今後の経営に大きな「しこり」を残すことになります。
それは、従業員や業者さんたちのモチベーションを大きく下げてしまうからです。
対応次第で御社の今後が左右される
短期的には会社の業績は厳しくなるかもしれません。
しかし、きちんとした「信賞必罰」で対応することで社内はまとまるものです。
多くの会社を拝見してきましたが、このような問題解決の対応の良し悪しで「会社が発展するか、衰退するか」が決まります。
ここが分岐点だと考えて、慎重かつ丁寧な対応をしてください。
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