見込み客の半分は土地なしのお客さまです。
そこで次は土地セミナーを企画しているのですが、何に注意すれば良いでしょうか?
弊社は不動産は得意ではないので、講師は不動産屋さんに依頼すべきでしょうか?
(工務店・43歳・年商3億円・愛知)
セミナーは顧客の囲い込みに有効なので、色々なものを行うと良いですね。
そこでポイントになるのが、「講師」と「内容」です。
セミナーで重要なのは講師選び
まず講師についてです。
間取りセミナーに関しては、設計担当者(二級建築士など有資格者)が行うのは良いでしょう。
ただし、講師としてそこそこ面白くやれる方でないと、逆効果になる場合があります。
私どもの失敗談を一つご紹介します。
以前、講師を設計事務所の先生にお願いしたことがありました。
普段はとても気さくで、話も面白い先生です。
ところがセミナーの講師になった途端、性格が真面目なためなのか、大学の先生のようになってしまいました。
もはや「家づくりを楽しむ」というより、間取りの歴史勉強会のような雰囲気。
内容もマニアックで誰もついていけず、結果的にお客さまを退屈させてしまいました…。
必ずしも専門家に頼むのが良いわけではない、ということですね。
収納セミナーやIHを使ったクッキング教室などは、専門の先生もいらっしゃいますので、依頼されると良いのではないでしょうか。
土地セミナーの講師は誰にするか
さて、土地セミナーの講師ですが、社長がやりましょう。
ご質問にあるように、見込み客の半分かそれ以上は、土地なしのお客さまです。
土地なしのお客さまは、良い土地や悪い土地も分かりませんし、土地の相場観も分かりません。
最近はインターネットで勉強されているお客さまが増えました。
しかし、ネット上の偏った情報しか持たず、それを鵜呑みにして疑ってかからない、そんなお客さまも多くいらっしゃいます。
ですから、生(ライブ)で土地の話が聞けることは、かなり有効になります。
土地セミナーで話す内容の例
内容を以下に挙げてみます。(第54回 資金計画セミナーの内容と一部重複します)
(1)資金計画とは「新築に住んでからも今まで通りの生活ができる、お金の計画」
(2)家づくりにかかるお金の話…土地、建物、外構など
(3)住宅ローン減税や繰り上げ返済のワザ
(4)土地を決められない症候群…どうすれば決めることができるのか?
(5)良い土地、悪い土地とは
(6)土地の価格はどうやって決まるか?
(7)土地選びのチェックポイント
(8)分譲住宅・建築条件付きって?
(9)分譲地ならどこを選ぶか?
(10)候補地が決まったら必ずやること
(11)いよいよ契約、その前に!その時に!
大まかにはこんな感じでいかがでしょうか。
さらに、工務店ならではの専門情報や、その地域独自の情報なども説明すると効果的です。
正しい情報を伝え、お客さまの囲い込みを
近年、自然災害、とりわけ台風や集中豪雨などが多発しています。
お客さまも意識が高まっているので、正しいアドバイスが必要です。
また「土地を購入される時は、ひとこと声をかけてもらえれば、簡単な現場調査はしますよ」と約束を取り付けておくと、お客さまの囲い込みにもなります。
工務店は、住まいづくりの総合アドバイザーでありたいものです。
特に営業関係のスタッフは、普段から資金の話・土地の話もできるようにトレーニングしておきましょう。
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